治療家の思いとエゴのはざまで…
日本人が昔から築き上げてきた精神性というものは、本当にすごいものなんだと今さらながら気付かされる。
私たちが患者さんに治療するとき、色々なエゴが出てくる。
スポーツ選手を専門に診たい!
こんな技術を修得したから、今度あの患者さんに試してみよう!
治したい!
家庭で活動的に過ごせるようになって欲しい!
などなど。。。
これらは、全て治療する側の課題である。言い換えればエゴである。
治療家の課題に患者さんを付き合わせてはいけない。
患者さんが良くなるためには、患者さんに任せるほかない。
理解しにく考え方だと思うが。。。
私たちは、患者さんが良くなろうとしている治癒のプロセスに、自分のエゴを押し付けて介入してはいけないということである。
私たちが余計な、的はずれなエゴを押し付けることで、患者さんの持っている自然治癒力に余計な仕事を増やしてしまうということは良くあることである。
治療をして、余計に痛くなった。
手術をして余計に痛くなった。
一つ薬を飲むことで、また余計な薬が増えた。
入院して体力が落ちた。
など。。。
弓道では、矢を射るとき的を狙うわけではない。
茶道では、美味い茶を点てようとしているわけではない。
柔道では、相手に勝とうとしているわけではない。
剣道では、相手を斬ろうとしているわけではない。
最近、治療も道に近いものなのではないかと思えてきた。
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