カイロプラクティックに対する誤解④/メンテナンスケアなんてない!
今までカイロプラクティックに対する誤解シリーズを書いてきて、だんだん腹が立ってきた。
なぜかと言うと、これまで挙げてきた誤解は治療者側から発信したものだからです。
消費者が勝手に思い込むというような類のものではないからです。
何につけても定義って大事だと思うんです。
「カイロプラクティック」と「カイロプラクティックに似てるもの」は違います。
カイロプラクティックの定義、サブラクセーションの定義、アジャストメントの定義といったカイロプラクティック業界の定義でさえ、曖昧にされています。
確かにカイロプラクティックが誕生して100年以上経ち、時代の変化もあるんだけど、時代の変化とともに変化するものは、カイロプラクティックの3本の柱の「science 」の部分です。
「art」はカイロプラクターによって変わります。
しかし「philosophy 」は、時代が変わろうが人が変わろうが変わらない普遍の部分です。
いわゆる哲学です。
カイロプラクティックに「カイロプラクティック33の原則」と呼ばれる哲学があります。
その部分はカイロプラクティックの核となる部分です。
しかし最近はそれが疎かにされています。実際僕のカイロプラクティック大学では、卒業までの間全く触れられる事がありませんでした。
卒業してそんなものがあると知って、ものすごくビックリしました。
さてメンテナンスケアはカイロプラクティックには、ないということですが…
メンテナンスというのは正常な状態を維持するために保守・点検するということです。
「よしっ!メンテナンスやろうか!」
多くのカイロプラクティック院には、何らかの症状を訴えた方が来られます。
大学時代に僕は、カイロプラクターは症状を追いかけてはいけないとよく言われました。
でも多くの先生でさえ、やはり症状を追いかけていたように思いました。
症状が改善したら、メンテナンスケアに移行するということは、ほとんどの先生がしていました。
しかしカイロプラクティックの性質上、メンテナンスケアは存在しません。
カイロプラクティックは病気や症状を診ないのです。
何を診るのかというと、最上の健康を診るのです。
カイロプラクティックのアジャストメントを通じて、その人の心身のイネイトを後押しし、その人が生き生きとした生活を送れるように手助けをすることが、カイロプラクターの目的です。
カイロプラクティックというのは、一生のケアです。
代償によって生まれた第2、第3のサブラクセーションを間違ってアジャストメントすることで、患者はその第2、第3のサブラクセーションがパターン化され、初めは調子よくなるがいずれ急に効果を感じられなくなることがよくあるものです。
そうなると患者は歳のせいなどと言われ、医学的な最大改善と、無理矢理納得させられます。
そしてメンテナンスケアが必要だと教育され、定期的に渋々通院することになるんです。
さらにお得だからと回数券まで用意されます。
しかしカイロプラクターが正しくプライマリーサブラクセーションだけをアジャストメントし続けると、パターン化は起こらず、いつまでもカイロプラクティックアジャストメントの大きな効果を感じ続け、より良い健康を享受することに喜びを感じることが出来るでしょう。
人のサブラクセーションは、まるでタマネギの皮のようなものです。
1番表面の皮を剥がすと、その下の皮が現れます。それを順々に剥がしていくというのがカイロプラクティックケアです。
パターン化というのは、1番表面の皮を剥がしきれず、その皮がしばらくするとまた元に戻ってしまう現象です。代償によってできた第2、第3のサブラクセーションをアジャストメントしたせいです。
正しいカイロプラクティックは、何層もあるプライマリーサブラクセーションを丁寧に剥がしていくことなんです。
剥がしきれない表面の皮を、何度も何度も剥がし、何度やっても剥がしきれないので、とうとうメンテナンスケアと称してしまうのは、真のカイロプラクティックではないんです。
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