俺が治してやる!そんな治療家は傲慢なだけです。治癒のプロセスに治療家は介入出来ないんです。

私が常々言っている、治癒のプロセスに治療家は介入出来ない、という意味は本当に理解されにくいと思う。

今日の診た方は、6年前からの腰痛でした。
妊娠、出産、育児を繰り返し慢性化したと思っておられるようでした。

初めは、一般的な問診から始まり、一通りお話を伺いました。
それから腰痛に関する迷信やデマを払拭するため、最新のトピックを話しました。

これだけでもしっかり理解すると認知が変わり、さらに行動が変わると認知行動療法となります。

続けて一般的なカイロプラクティック治療を行いました。
すると、治療前に弱かった右大腰筋、大腿筋膜張筋、腰方形筋と左右の大臀筋の全てが回復しました。

さらに続けます。
腰の痛い時を思い出してもらって、もう一度筋力検査をすると、強くなっていた筋が弱ってしまったのです。

ここから、更に治療です。

昔、仕事中に感じた痛みというキーワードが出てきました。
聞くと最初の痛みがまさに、仕事中に動けなくなるほどの痛みが起こったというのです。
この時のトラウマを治療しなければいけません。

この時のトラウマは、痛めた瞬間か痛めた後か、もしくは痛める前に原因があります。

例えば、痛めた瞬間なら強烈な痛みそのものがトラウマになることもあります。また、痛めた後なら、診察した医師の酷い言葉や態度またはレントゲン写真の映像などがトラウマになることがあります。

この方の場合は、痛める前にトラウマがありました。

更に調べると、家族、女性、罪悪感というキーワードが出ました。
家族の中に女性は、母親と妹さんが二人いるとのこと。
調べると母親ではない。
妹への罪悪感だと絞られた。

この方は、妹に酷くあたり、罪悪感を感じていたのだそうです。
そのため罪滅ぼしを意識していたようです。
つまり妹が梅干し、腰痛がヨダレと言い換えることが出来る。
梅干しを見るとヨダレがでる。
これは条件反射です。
妹に対する罪悪感を感じると、腰痛が起こるという、病的な条件反射が形成されていたのです。

最近も妹に対する罪滅ぼしから、とても熱心に尽くしていたようです。
ヨダレを拭いても拭いてもダメなのです。梅干しを何とかしなければ根本的な解決にはなりません。

この方では、罪悪感を何とかしなければいけません。
妹さんに対して感じている罪悪感をストレスを感じないように、感じ方を変えてもらいました。
感じ方を変えるということは、本人しか出来ません。

これが治癒のプロセスの肝なのです。

つまりそんなところは、治療家は介入出来ないのです。
梅干しを見つけるまでか治療家の仕事です。
あとは、本人次第なのです。

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